乏精子症の治療としては、病院で処置や手術が必要な場合はあまりなく、ご自身でできることが多くあります。サプリメントを取り入れる、食事、漢方薬で改善を目指す、また不妊治療においてのステップについてご紹介します。
- サプリメント
精子のためにサプリメントを取り入れるのは手軽に始められて良い方法です。おすすめのサプリメントは、亜鉛、マカ、アルギニン、シトルリン、セレンなどがあります。3ヶ月続けると効果を感じやすいので、習慣にしてみてください。
〈亜鉛〉
精子量の増加や運動率の向上、精子の質の向上などが期待できる
〈マカ〉
男性の生殖機能を大幅に改善する働きをもつ成分
〈アルギニン〉
精力増強や勃起不全の緩和、体力や血流量の増加に期待できる
〈シトルリン〉
血流をスムーズにすることで男性機能をアップさせる作用がある
〈セレン〉
セレンが不足すると精子の数が減少したり、運動率が低下したりするため男性不妊に欠かせない栄養素
- 食事
食事からも精子に良いとされる栄養を摂取することができます。特に亜鉛は食事に取り入れやすく、牡蠣やホタテ、タラコ、豚レバー、牛肉、卵黄、納豆などに豊富に含まれています。
自宅での食事には気を配っていても、ランチや外食では脂っこいものやカップラーメンを摂取しているということは多いのではないでしょうか。続けないとあまり意味がないので、継続的に精子に良い食事を心掛けましょう。また、食事は楽しむことも大切なので、無理なく取り入れてみてください。
- 漢方
漢方を取り入れて精子の質を上げる努力も可能です。睾丸を温めるのは精子のために推奨されていませんが、体を温めてくれる漢方、海馬補腎丸や参馬補腎丸、八味地黄丸は体内機能の向上に期待ができます。
また、ホルモンの乱れや血流障害の改善には、気血を整え巡らせる血府逐瘀丸、冠元顆粒、水快宝などが用いられます。漢方については独断で始めずに専門家に相談してみるのも良いでしょう。
- 不妊治療
乏精子症の度合いによって、医師から勧められる治療内容が変わってきますが、人工授精、体外受精、顕微授精が適用されます。女性側に何も所見が認められないのであれば、乏精子症の場合、子宮腔内に成分を調整した精子を注入する方法、人工授精から治療を開始することが多いでしょう。