治療内容ごとの保険適用の違い
保険が適用されることにはなりましたが、自己診療が継続される治療もあります。通うクリニックによって対応が違ってくるため一概には言えませんが、保険適用になる治療、ならない治療について、一例をご紹介します。
保険適用になる治療内容
一般不妊治療のタイミング法や人工授精、高度不妊治療の採卵・採精、体外受精・顕微授精、胚培養、胚凍結、受精卵の移植、基本的な治療は全て保険適用の対象となります。担当医と相談しながら、保険が適用される内容だけで治療を完結することは可能だと言えるでしょう。
保険適用にならない治療内容
では、どのような内容が保険適用の対象外になるかというと、クリニックによっても変わってきますが、検査やオプション的な内容は自費診療が継続されている場合があります。
例えば、治療に入る前にクリニックが独自で設けている検査や、妊娠率を上げるための処置や投薬などが挙げられます。また、同じ日の治療内容に自費診療のものがあると、その日の会計が全て自費になるケースもあるので、事前に確認が必要です。
具体的な費用について
都内のクリニックを例に、自費診療と保険適用の料金を比較してみましょう。
採卵して、受精卵の新鮮杯という状態の卵を得るまでの合計金額は
【自費診療】
刺激周期で407,000円
自然周期で297,000円
採卵を行う際の麻酔や、採卵後の培養、凍結などは別に費用がかかります。
(例)7 個採卵し媒精で受精、胚盤胞培養で凍結 2 個の場合、約430,000円と挙げられています。
【保険診療】
採卵基本料金9,600円(0個)
2個~5個採卵できた時は合計20,400円
(例)刺激周期(採卵 10 個、新鮮胚移植、余剰胚凍結 2 個の場合)約 170,000円
それぞれ移植には別途費用が発生しますが、こちらのクリニックでは、自費診療は多くのものが組み込まれている料金設定ですが、保険適用は料金が個別に設定されているイメージです。簡単に比較するのが難しいように思えますが、例を見ただけでも料金が随分と抑えられていることがわかります。ひと月にかかった医療費の自己負担額が高額になった時、高額療養費制度を使えます。