男性の妊活②~男性側が配慮すべきこととは?~

動画内容書き起こし

吉村先生:精子を作る能力はないのですから、何とかしてカップルで妊娠することができるような状況をつくってあげるということなのです。
男性の妊活とはどういうようなことだと思います?

刀禰:なかなか難しいご質問ですね

吉村先生:女妊活の第一歩というか全てと言ってもいいんですけど、妊娠のメカニズムを知るということ、つまりどうしたら妊娠ができるかということを理解することなのですよ。

刀禰:確かに言われてみると、「理解する」、そのとおりですね。

吉村先生:女性側に不妊の原因とかいろいろなものがあるということも、もちろんあるのですけれども、女性がいかにして妊娠ができるかということを知っておくということが、妊活の第一歩であり全てであるということです。

刀禰:僕もやはり排卵できる時間というか、漠然と何日もできるみたいなイメージを普通に思っていたのですけども、実はものすごく短いので、ピンポイントでタイミング法をやるときも一回やればいいみたいな、発想を持っていたんですけども。
何回か分けてやっていく方法は本当に知らなかったですね。

吉村先生:それが男性の妊活なのです。「どうしたら妊娠するんだろうか」ということを男性が知るということですね。
例えば、精子というのは子宮の中に入って、卵管の中に行けばですね、2日ぐらいは生きていられるのですけど、卵子というのはあなたが今言ったように排卵すると、12時間ぐらいしか生きられないんですよ。

刀禰:全然知らなかったです

吉村先生:そして、そのタイミングで排卵するときを目がけていかないと、なかなか妊娠できないということなのです。
ということは、そういった女性の身体の仕組み、排卵に関しても知らなかったですよね?

刀禰:知らなかったです。

吉村先生:そういうような妊娠成立までのメカニズムを理解してあげないといけないということですね。
要するに、女性の身体を仕組みを理解するということが男性の妊活の第一歩であり、それが全てであるということを認識していかないといけません。

刀禰:精子の動きを活発にするにはという話を先生もおっしゃるのかなと思ったら
まずは仕組み自体を知ろうというそれが一番大事なことだということをやっぱり、理解して女性に対して寄り添うという気持ちが大事なんですね。

吉村先生:例えば、こういったときに性生活をしなくちゃいけないというときに、排卵が起こるような時期にもたなかったら何の意味もありません。排卵が終わってから性生活をもって、調子いいから今日はセックスをできますよというようなことを言っても妊娠できないということです。

刀禰:女性の身体の仕組みを知るということが妊活の第一歩である男性の視聴者もいらっしゃると思いますので、男性向けにちょっと排卵から受精卵になるところの仕組み自体も先生今、ちょっと簡単にお話しいただけますか?

吉村先生:まずですね、性生活をもちますよね?そうすると、腟内に当然、精子は射精されるわけですね。排卵の前じゃないと、腟内は酸性の状態です。
酸性の状態では、精子はすぐ死んでしまうんですね。そうすると、子宮の中入っていけません。排卵前になると、、頸管粘液という粘液が出まして、その中を精子がすーっと上がっていくんですね。その後、子宮に入ってさらに卵管の中にいって、卵管で精子は留まっていて排卵を待っているわけです。
排卵の時期になって、卵が外に出て卵管の卵管采というところで、卵管からピックアップされて、そして卵管の膨大部というところで精子と卵子が会うことができて受精するという仕組みなのです。
そして、妊娠をして6日目から7日目ぐらいに子宮内に戻ってきて、着床が起こって妊娠が成立するということなのです。
このどこかに異常があると妊娠はできない、着床もできないということになるわけですね。となると一番大事な先ほど言ったように排卵する時期をめがけて、その時期に性生活をもつということが極めて大事だということになるわけですね。

刀禰:排卵日も女性が体温で測る形も必ずしも正確じゃないということなのですね。

吉村先生:そうなのです。なかなか結果的にずっと1周期を見ていってここが排卵日だったということはわかるのですけれども、現実に進行している状況の中で今日が排卵日ですというのを体温表で見るということはなかなか難しいですね。
病院に行って卵巣の卵胞という卵を入れておく袋をよく見て、もうじき明日頃が排卵日ですよといった時に男性が協力をして、性生活をもっていただかないと、なかなか妊娠できません。男性の妊活ということを考えてみると、理解して協力するということが妊活だということが非常によくお分かりになると思います。

刀禰:僕も妊活をしていたのでよく注意深くしていたことというとサウナに行かないとか、玉を温めすぎないとかいろいろ気をつけなきゃいけないポイントもあるんじゃないかと

吉村先生:それは確かにそのとおりなんですよ。精巣というのは、体外に出ていますよね。
しかもまわりはシワになっていますね?あれはなぜシワになっているか分かりますか?

刀禰:考えたこともないですが。

吉村先生:要するに冷やしているんですね

刀禰:冷やしている?

吉村先生:表面積が増えますよね、シワになるとつるつるよりも当然面積が増え、熱を発散させています。精巣が温まらないようにするということのために適した形状になっているんですね。
暖めないことは、サウナに行かない方がいいということが本当のエビデンスがあるかどうかは分からないのですけれども、精巣を温めるということはあまりいいことではありません。
それが証拠に、精索静脈瘤という病気があるのですよ。精索静脈瘤というのは、精索静脈という精巣にいっている静脈の返りが悪くなるわけです。
そうすると血流が鬱滞し、精巣の温度が温まります。それによって、要するに精巣の機能が落ちるということがあって、精索静脈瘤の手術をして静脈が鬱滞しないようにしてあげると、精巣の機能がよくなるということもあります。
妊活では一番有効な手術であると言われています。男性がやはり半分は責任があるんだということを理解した上でともに取り組んでいかないとなかなか妊娠できません。
女性の身体の仕組み先ほど言ったような排卵の仕組みとか、そういったものをよく理解をして協力してあげるということが男性の妊活ですね。

刀禰:男性の妊活は、まず妊娠の仕組み自体を知るというのが吉村先生の教えだというふうに理解しましたので、今日はこの辺りで終わりにできればなと思います。
先生どうもありがとうございましたどうも、ありがとうございました。

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