2022年04月13日
近年、不妊の原因は男女ともにあるとされており、妊活開始時に男性も精液検査を受けることは必要不可欠となっています。 精子が全く動いていない場合には精子不動症、採精時に精子が死滅してしまっている状態を精子死滅症と呼びます。今回は精子無力症について考えていきましょう。
精子無力症とは、精液の中に精子は存在するものの、活発に活動できる精子が少ない状態のことを指し、「動いている精子が40%未満」の場合に精子無力症と診断されます。 男性不妊の多くを占める、造精機能障害は精子無力症の他に、精液の中に精子が見つけられない「無精子症」、精子の数が少ない「乏精子症」などがあります。精子無力症については、精液の中に精子が確認できているので、治療によって妊娠を目指すことは可能です。
精子無力症の原因については、ほとんど分からないとされており、後天的な原因としては精巣から心臓に向かう静脈の血流が悪くなり、血液が逆流することで瘤など生じる精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)などがあり、この場合は手術で改善が可能です。 しかし、それ以外の場合には生活習慣やストレスなどが影響していることが多いと考えられています。
精子無力症を1回で改善できるような治療は残念ながらありませんが、不妊においては医療の力で妊娠を目指すことは充分に可能です。運動精子がどのくらい存在するかによって、治療項目は医師の判断が変わってきますが、精子の成分を調整することで、運動精子のみを残すことができます。その場合、人工授精を行います。 不妊治療にはいくつかの選択肢がありますので、ご紹介します。
精子無力症は、生活習慣の見直しで予防、改善を目指すことが可能です。
精子無力症についてご紹介しました。根本的な治療はできないものの、生活習慣の見直しで改善が見込めるので、プラスにとらえて努力してみてください。すぐに翌日から結果が期待できることではありませんが、3か月程度経過を見る必要があるでしょう。なぜ妊娠しないのか、原因がわからないことも多い妊活において、数値で改善が見られる精液検査は定期的に行っても励みになるでしょう。 精子無力症は、妊娠が望めない症状ではありませんので希望を持って取り組んでみてください。
生殖医療の必修知識2020,日本生殖医学会編
銀座リプロ外科 https://ginzarepro.jp/column/semen_dysfunction/#:~:text=%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E4%B8%8D%E6%98%8E%E3%81%AE%E9%80%A0%E7%B2%BE,%E6%97%A5%E5%B8%B0%E3%82%8A%E6%89%8B%E8%A1%93%E3%82%82%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
三重県 https://www.pref.mie.lg.jp/D1KODOMO/000117796.htm
エス・セットクリニック https://sset-clinic.com/guide/seisi_muryoku/index.html
乏精子症とは?男性不妊の原因となる乏精子症について解説
男性不妊