男性の妊活①~男性不妊の現状~

動画内容書き起こし

刀禰:今日も、不妊治療のお話をお伺いできるとの事で、吉村先生、ぜひお願いいたします。

吉村先生:よろしくお願いします。

刀禰:今日はどういうテーマで、まずお話しいただけますでしょうか?

吉村先生:女性の妊活というお話は聞かれると思いますが、今日は男性の妊活について説明します。

刀禰:男性の妊活ですね、耳にはよくするんですけど、どのような内容でしょうか?

吉村先生:不妊症というとですね、だいたい女性の問題だといつも言われるんですね。
不妊の原因は女性にあって男性はあまり関係ないんだと。
妊娠できないのは、女性のせいである、というような考え方をする人が非常に多いんです。しかし、不妊の原因の大体半分はカップルの女性側だけではなくて、男性側に原因があるというふうに言われているんですね。
ですから男性の場合も、女性と同じように妊活が必要です。
じゃあ男性の妊活って何をイメージしますか?

刀禰:おっしゃるとおりで、知らない男性まだまだ山のようにいますよね。

吉村先生:その通りなんですよ、男性側の不妊の原因というのは、簡単に言うと、精子があるかないかということなんですよね。
妊娠できるだけの精子の数がちゃんとあるのかとか、運動している元気な精子があるのか、そういうようなことは言われるんですよね。
となると、精子の少ない場合に、その精子をどうやって増やそうかいったようなことが一般の人は妊活だと思われるわけですよ。

刀禰:僕も「どうやって増やすんですか?」と聞きそうになりました。

吉村先生:そうですよね。結論から言いますと、男性の精子の少ない方をある程度、増やすことができるけれど、決定打はないのです。
精子の少ない人を妊娠ができるようにもっていくということはなかなか難しい。

刀禰:結構、衝撃的な話ですね。

吉村先生:そうなんです。大体、男性不妊の原因の8割から9割近くは、造精機能障害で、もともと精巣の中で精子を作る能力が低下しているのです。
それが8割から9割ぐらいはそうなんですよ。
その精巣の機能を何とかしてあげようとするというのにも色んな薬があるんですよ。漢方薬もあるしホルモン剤や、ビタミン剤もあります。
たくさんあるんですけど明らかな効果があるものがないんですね。造精機能が悪いという時に、精子の数を増やそうとする薬を何ヶ月も何年も飲んだとしても、効果はなかなかでません。色んな薬があるということは、決定打がないということなんですよ。

刀禰:なるほど。

吉村先生:だから、そういう人の場合には、今は体外受精を行ったり顕微授精を行ったりするんですね。
昔よくパイプカットという手術をやっていたのですが知っていますか?

刀禰:耳にはしたことが

吉村先生:今はあまり、そういうことする人はいないのですが、要するに、精巣の精路の一部を縛るという、精子が精巣から精液の中に出てこないというような状況にするというのがパイプカットという方法なんです。そういった精路の障害があり、詰まっているときにそれをつなげてやるという手術は有効なんですけども、
精巣で精子が作ることができない人に対する有効打というのはないということです。
となると、男性の妊活って何ですかと。

刀禰:スタートに戻ってきましたね。

吉村先生:そういうことになります。精子を作る能力が低くなっているのだから、何とかしてカップルで妊娠することができるような状況をつくってあげるということなんです。

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