生殖の適齢期

動画内容書き起こし

刀禰:(生殖の)適齢期は何歳くらいが適齢期?医学的な?

吉村先生:色んな社会的な要因も考えなくちゃいけないですよね。となるとやはり25歳から35歳までぐらいが女性の生殖年齢の適齢期と考えていいでしょう。
その間であれば、早ければ早いほうが妊孕性というか赤ちゃんを作る能力は高くなるということですね。では15歳でどうかとか18歳でどうかという問題もありますけれど、20歳以前は流産率も高いし健康な赤ちゃんを出産できる割合が低くなっているんですね。これは子宮の発育の問題もありますし、15歳ぐらいの妊娠だと妊婦健診も十分に受けられないですよね。黙っているということも多いし、それから大学生ぐらいだとやはり学業も続けなければならないとか、様々な社会的な要因によって制約を受けますよね。
そうすると25歳から35歳くらいが生殖年齢の適齢期と言えます。ところが女性にとってもこの時期はキャリア形成を望む時期ですから、不妊治療と仕事との両立とかそういうようなことも問題となってきます。

刀禰:35歳を超えていくとやはりなかなか難しいというのはみんなイメージは持っていると思うんですけれども。

吉村先生:芸能界の女性が45歳で産んだとか46歳で産んだとかそういったニュースをお聞きになるので、皆さんね不妊治療で体外受精をすればいつになっても月経があるうちは妊娠できると思っているかもしれないけれども、日本産科婦人科学会の全国の調査をしてみても、35歳ぐらいから妊娠率は極めて低くなっていきます。それに反比例する形で流産率が高くなっていきます。
女性が40歳のカップルが4、5回体外受精をした場合、どのくらいのカップルが妊娠できると思いますか?

刀禰:40歳ですか?

吉村先生:女性が40歳ですね。男性はあまりこだわらない場合は?

刀禰:2割とか3割とか?

吉村先生:それは全くの間違いで。

刀禰:すみません

吉村先生:10組に1組ぐらいですね。45歳だと100組に1組くらいです。残念ながら女性の年齢によって妊娠率は決まってしまいます。もし子どもをお作りになりたいと思うんだったら早めにと、僕いつも言っています。お仕事は45歳過ぎてもできるんですけど、子どもさんだけはね、そうはいかないのです。神様と言うのはヒトを作った時に、50歳以上で妊娠することを想定していませんでした。

刀禰:神様は想定していなかったんですね。

吉村先生:人間も哺乳動物のひとつですよね。ヒトもやっぱり動物である以上生殖年齢というのがあるんだということを知っていただくということが大切です。まず子どもを欲しいと思ったら不妊治療の第一歩というか、生殖年齢ということを知っておいてもらうということが大切です。でこういったことを中学校とか高校時代に、女性だけではなくてパートナーの男性にも知ってもらうということが極めて大切です。
男女の違いというのを認識した上でですね、男性も不妊治療に当たってほしいと思います。男性も女性の身体の仕組みとか生殖能力ということについて知っていただいた上で、不妊治療に臨んでもらうとありがたい。
そうすれば女性に対する思いやりとか、不妊治療に対する協力も出来てきますしね。刀禰さんなんかね非常に奥様に対する思いやりも強いし。

刀禰:ありがとうございます。そう言っていただけると…

吉村先生:刀禰さんの不妊治療のお話を聞いたときに本当にそう思いました。こんな優しい男性もいるんだと、そんなふうに感じました。

刀禰:ありがとうございます。今日は卵子と精子の違いということについて先生に教えていただきました、ありがとうございます。

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