2022年04月13日
不妊検査って何?検査の内容や受けられる場所、費用、助成金制度を紹介!
不妊治療を始めるときに受けておきたいのが不妊検査と呼ばれるスクリーニング検査です。妊活を始めてしばらくしても妊娠しないときは、何らかの不妊の原因が隠れている場合があり、不妊検査ではその原因を見つけることができます。
この記事では不妊検査とはどのような検査か、検査内容や受けられる場所、費用、助成金制度などを解説します。妊活の始め方に悩む人や不妊治療を検討している人は参考にしてくださいね。
不妊治療を始めるときは不妊検査を受けよう!
妊活でうまくいかないときやご自身の年齢を考慮したときに不妊検査を検討する人もいるでしょう。この不妊検査とは、男女それぞれに妊娠を妨げている原因がないかどうかを調べる検査です。
男女双方の原因を調べることで、より適切な治療方針を立てることができるため、不妊治療を行っている多くのクリニックで実施されています。
女性側の不妊検査の内容
女性側の不妊検査は、月経周期に合わせて1〜3か月程度かけて行います。具体的には以下のような検査を行います。
- 初診:問診などで生理周期や過去の妊娠・出産・流産の有無、妊活期間などを聞く
- 経腟超音波検査:エコーを使い子宮や卵巣、子宮内膜の様子を確認する
- 血液検査:感染症の有無や、風疹抗体の有無、排卵や妊娠に関わるホルモン値などを調べる検査
- AMH検査:血液を採取して、卵巣にどの程度卵子が残っているか調べる検査
- 子宮卵管造影検査:造影剤とX線を使い子宮の形状や卵管が通っているかを調べる検査
- 子宮鏡検査:内視鏡を使い子宮や卵管の入口の確認、子宮内膜炎や子宮内膜ポリープなどの病気がないか調べる検査
- フーナーテスト:排卵日付近に性交渉を行い、精子が子宮頸管を通って子宮にたどり着いているかを調べる検査
など
このほかにも、不妊治療のステップに合わせて必要な検査があれば随時検査が行われます。
男性側の不妊検査の内容
男性側の検査では血液検査や精液検査を行います。血液検査では風疹抗体があるかどうかや感染症の有無を確認します。
精液検査では専用の容器に精液を採取して、妊娠に必要な精液の量や濃度、運動率が十分かどうかを調べます。精子は常に作られており、直近の体調に検査結果が左右されることがあります。そのような場合は、日を改めて検査を行います。
不妊検査を受けられる場所と受け方
不妊検査は近くの産婦人科で受けることができます。ただし、今後不妊治療を行うのであれば、生殖補助医療を行っている専門の医療機関で検査を受けるとスムーズに治療を受けられるでしょう。
不妊検査を受けたい場合は、各医療機関のサイトや電話で不妊検査を行っているかどうかを確認しましょう。男性も同じ日に検査を受ける場合には、事前に専用の精液カップを受け取る必要がありますので、その点も確認しておくと安心です。
また、妊活を始めたばかりで不妊検査に抵抗がある場合はブライダルチェックでも良いでしょう。ブライダルチェックでは子宮頸がん検診・乳がん検診、経腟超音波検査、クラミジア検査、HIV検査、風疹抗体検査などの妊娠に向けた検査を受けることができます。
AMH検査や子宮卵管造影検査、フーナーテストのような専門的な検査を含む場合もありますので合わせて確認しておきましょう。
不妊検査にかかる費用|県からの助成制度も
不妊検査の費用は保険適用と保険適用外(自由診療)になっている検査があります。また、保険適用となっている検査でも、治療過程によっては必ずしも保険診療にならない場合もあるため、検査前に確認しておくことが大切です。
以下はあくまでも目安ですが、費用感を紹介します。
- 経腟超音波検査:保険適用で約1600円〜
- ホルモン検査:保険適用で1項目 約1000円〜
- AMH検査:自費・約5000円〜
- 子宮卵管造影検査:保険適用で約6000円〜
- フーナーテスト:保険適用で約300円〜
- 精液検査:保険適用で数百円程度
また、不妊検査は自治体によって不妊検査の助成事業を行っています。例えば東京都であれば、保険医療機関で行った不妊検査及び一般不妊治療に要した費用と保険薬局での調剤について、5万円を上限に助成してくれます。
各自治体ごとに期限や年齢制限を設けていますので、事前に確認したうえで指定書類をダウンロードして申請しましょう。
不妊検査はパートナーと一緒に受けることが妊娠への近道
妊活中は「本当に妊娠できるのか」「いつ妊娠できるのか」「どちらかに不妊の原因があるのではないか」と周りに相談できず不安を抱えがちです。
そうした不安を少しでも解消するための検査が不妊検査です。最初は不妊クリニックに通うことや検査を受けることに抵抗があるかもしれません。しかし、一緒に検査を受けることで、治療方針を明確にでき妊娠に近づくことができます。本格的に不妊治療を始める前にパートナーと話し合う機会を設けて、2人で検査を受けましょう。
まとめ
不妊検査は女性だけでなく男性も一緒に検査を受けることで、双方の原因を見つけることができる検査です。県によっては不妊検査の助成制度があるため金銭的な負担を軽減してくれます。不妊検査の内容を理解して、パートナーと一緒に検査を受けてはいかがでしょうか。